Gateleg Table その名と普及の歴史

Gateleg Table その名と普及の歴史

折りたたみ式で小スペースでも使いやすいのが特徴のゲートレッグテーブル。
イギリスのヴィンテージ家具ではお馴染みですが、改めて詳しくご紹介します。

デザインやサイズも様々、種類豊富なゲートレッグテーブル。

ゲート(門)、レッグ(脚)という名前の通り、開閉可能な脚部のデザインは門のような形状をしています。
この脚部が開閉する独特のデザインから、まるで門を開け閉めするかのように見えたのでしょう。その名称自体がデザインの特徴を表現しています。

構造と特徴

天板は中央の固定された部分と蝶番で繋がれた可動部分(フラップ)で構成されています。使用しないときにはこのフラップを折り畳んで垂直に吊り下げることでコンパクトに収納可能です。
脚部は回転して門のような構造を形成し、天板の安定性を確保します。フラップ部分が大きい場合は2本の脚で支える構造が多いです。

Jentiqueの大きめサイズのゲートレッグテーブル。2本の可動脚で1枚のフラップ部分の天板を支えています。

歴史・社会背景

ゲートレッグテーブルは16世紀にイギリスで初めて登場しました。
初期は主にオーク材で作られており、その耐久性とクラシカルな美しい仕上げが特徴です。18世紀には非常に細い脚が特徴のスパイダーレッグテーブルと呼ばれるものも誕生しています。
その頃にはアメリカ植民地でも人気を博し、各地でバリエーションが生まれました。

生活スタイルとデザインの関係

イギリスは住居が大きいため、家具も大きいものが多いです。しかしそんなイギリスでなぜコンパクトに収納可能なゲートレッグテーブルが広まったのでしょうか?

camoriの倉庫では、雑貨コーナーで片側だけ開いて小スペースで使用しています。

それは社会背景が大きく関係しているようです。
17世紀のイギリスでは内戦などの影響で家々が小型化し、多人数で大広間で食事を取る習慣が廃れました。その結果、家族単位での食事が一般的になり、小部屋に合う小型の家具が求められるようになったと考えられています。
さらに、ゲートレッグテーブルの実用性と汎用性は、広いスペースでも補助テーブルや装飾家具として活用される要因となり、広い家でも愛用されたのでしょう。

その名称やデザインの背景をひもとくと、17世紀のイギリスの社会情勢や生活様式に密接に関連していることが分かります。
その見た目だけでなく機能性にも優れており、現代の日本の住居や生活スタイルにもピッタリなゲートレッグテーブル。
camoriでもバリエーション豊富に取り揃えていますので、ぜひチェックしてみてください。

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