家具のメンテナンス

MAINTENANCE ヴィンテージ家具との付き合い方

MAINTENANCEヴィンテージ家具との付き合い方

ヴィンテージ・アンティークの家具というのは、
何年も前に作られ長い間誰かが使用していたものです。
新品のもののように使えるものではなく、
適切に手をかけて付き合っていく必要がります。

避けたいダメージと
基本のお手入れ

これらのダメージは特に避けてください

水分
アルコール
洗剤・薬剤

POINT

  • 普段のお手入れは
    固く絞った水拭き乾拭きで十分です。
  • オイル(ワックス)メンテナンスは状態により
    3ヶ月〜6ヶ月に1度
    ※レストアフィニッシュは多用すると劣化の原因になります。理由はこちら
  • ぐらつきの有無の確認は、
    座面に膝をつき、グッと背もたれを押し、しっかり確認してください。
    少しでも気になったらすぐに使用をおやめください。

メンテナンスをする前に
知っておくべき知識

家具の組成

塗装は、木材(素地)→ステイン→ラッカーとなっています。camoriで取り扱っている商品はほとんどがラッカー仕上げです。

家具には仕上げとして塗膜保護などの理由からオイルやワックスなどが用いられますが、1960年代後半以降、工業化が進み安価に大量に生産するために家具の仕上げにはラッカーが多く採用されました。ラッカー層の厚みは経年劣化の度合いや製造時の塗布回数などにより異なります。

ラッカーの特性

水溶性

ラッカーは水溶性です。
そのため、水が付着したままの状態で放置すると、水分によってラッカー塗装が剥げて薄くなり、色あせや傷ができやすくなる原因になります。コップなどに水滴がついたまま放置してしまうと輪じみができる恐れがあります。

熱に弱い

ラッカーは熱に弱く、塗装が白く変色し場合によっては塗装が剥げる原因になります。
タバコの灰など高温のものに触れた場合は、木材まで熱が達し焦げ付くこともあります。
鍋敷き等を敷いていても、熱いものを置くのは避けてください。

アルコールに弱い

アルコールや洗剤などの薬剤は、ラッカー塗装を溶かしてしまうため塗装がはげ、色あせの原因になります。
レストアフィニッシュは表面の小傷を修復するために軽度にラッカーを溶かす成分が入っています。そのため多用しすぎると、かえって劣化の原因になります。

メンテナンス方法

塗装部分のメンテナンス

基本のお手入れは水拭きと乾拭きで十分です。

あまりにもラッカーが劣化し、手触りがカサカサであれば、3ヶ月に1度、そうでない場合は年末の大掃除など、気になった時にフィーデンワックを塗布してください。

商品に既にあるダメージについて

インターネット上にある情報で「濡れたタオルにアイロンを当てて直す」というようなやり方は嘘ではありませんが、camoriではこれに当てはまる症例であれば修理してから出品しています。
熱いものを置いたり、アルコールによってできた傷はこれでは直りません
購入時よりもきれいな状態にしたい場合は、基本的に再塗装するしかありません。(商品によっては出品前に再塗装済みのものもございます。)

※再塗装は基本料金5万円〜となります。ご希望の場合はお問い合わせください。

ぐらつきのメンテナンス

camoriではお買い上げの商品の軽度なぐらつき、ガタつき等は永年無料で修理対応いたします。

※送料はご負担いただきます。

ご自宅でのぐらつきの修理には、ぐらつきシャットを使用するのがおすすめです。

ぐらつきシャット

木製品のきしみ、ぐらつきを改善する補修剤です。繊維を膨張させてすきまをなくし、ぐらつきを補修します。ゆるみ箇所を接着するのではなく、木の繊維自体を膨張させて、すきまをなくします。

使用方法

緩み箇所のすきまに差し入れ、十分に液を注入してください。

注入箇所

背もたれがぐらつく場合
脚がぐらつく場合

注入後、24時間(室温20度)で乾燥し膨張が終了します。詳しい使用方法はパッケージの裏面をご確認ください。

※一度の修理で永久にぐらつきなくなるわけではありません。ぐらつきが気になったタイミングで適宜行ってください。